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残りの料理を次の客に回すパダン料理
 「西スマトラ州」と聞いてもご存知ない人がほとんどでしょう。でもパダンと聞けば、「ああ、あの辛いパダン料理かぁ」とインドネシアに行ったことのある人なら分かると思います。もう少しインドネシアに詳しい人は、とんがり屋根の家が印象的な地方だなと思い浮かべるでしょう。
 この地方の人たちは首都ジャカルタで衣料品の販売をしていることでも有名です。歴史的にもなかなか興味深い所で、地理的条件からイスラムがいち早く上陸したため、戒律の厳しい地方となっています。今回はちょっとユニークなパダン料理をご紹介します。
 パダン料理店はすべてファストフードシステムで、客を待たせません。席に着くとすぐに注文取りのボーイさんが来ますので、あごを料理の方にフンッとしゃくれば、あれよあれよという間に料理が乗った小皿の山が目の前にできます。いったい金額はいくらになるのかと気になるところですが、自分が食べた分だけ払えばよいので、それほど心配することはありません。では、余った料理はどうなるのか?
 そうです。次の客に回すのです。ですから、半分食べただけでも残りの半分を汚らしくしておくと、次の客に回せなくなり、全額徴収されてしまいます。話のネタに一度チャレンジしてみては。
田口 重久 特派員プロフィール
在住 インドネシア・西スマトラ州
会社名 日本工営株式会社 プラント事業部
職業 鋼構造物の技師 技術士(建設部門)
Email taguchis@centrin.net.id
URL http://www.geocities.com/omdoyok/welcome.htm
事業内容 大型公共土木プロジェクト(ダム・水力発電所)の計画・実施。
特に大型水門やパイプライン。
“おじさん”という名の魚
 インドネシアに在住して水産資源開発を専門にしている私は、日本とインドネシアを跨いで水産物の話をしているので、魚の名前もインドネシア語になったり日本語になったりします。ある時「おじさん」という名前の魚が、インドネシアからヨーロッパに輸出されていると聞きました。こんな名前の魚が日本にいるとは知らなかったので、てっきり日本語に似た響きのインドネシア語に違いないと思いました。ところが「おじさん」は日本語に由来する名前でした。ヒメジ科の魚で、オキナヒメジとかタカサゴヒメジとかの類のようです。顎に「にゅっ」と髭状の触覚が延びている赤い魚で、大きさは、げんこつ3〜4つ分位。「おじさん」という言葉は日本の共通語なので全国的な名前かと思いましたが、九州以南だけの呼び名のようです。図鑑でも「おじさん」は載っていました。絵を見ると確かに「おじさん」って感じ。
 しかし、実際にインドネシアで「おじさん」と呼ばれ、ヨーロッパに輸出されているのは、大量に漁獲される同じ仲間のタカサゴ(印名:Pisang Pisang)やウメイロモドキ(ekor kuning)という魚だと思います。珊瑚礁に棲息する、白身のさっぱりしたおいしい魚です。残念なことに、最近はダイナマイトを使用した危険な「爆弾漁」にてこれらの魚を獲っているので乱獲が心配です。それからインドネシア語で「アジアジ」という魚もいます。アイブリやカスミアジのような魚です。けれどインドネシア全域でそう呼ばれているのではなく、スマトラのメダン地方で主に呼ばれています。魚の呼び名も地方によってさまざま。それぞれの文化や風習と絡んで奥深いものがあります。
馬込 満浩 特派員プロフィール
在住 インドネシア・ジャカルタ
Email magomemi@cbn.net.id
URL http://www.tokada.net/cont.html
事業内容 水産資源開発

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